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効果的なのにあまり知られていないトリックや、巧妙なサトルティなど、私のお気に入りを紹介します。
2016年02月20日 (土) | Edit |
後輩の練習を見ての感想の続きです。芝居がかった台詞で演技をしてみたものの、しっくり来てなかったので普通に演じてもらったら本人も楽しそうだし見やすくなったという話です。よくある話ですが、ここではもう少し掘り下げて書いておきます。

マジックに演劇的要素を入れたい!という試みはよく見かけます。

ストーリーを語りながらだったり、感動的なエピソードと絡めたり、別人格を演じながらだったり、やり方はいろいろです。

それ自体は悪いことではないのですが、ただのマジック好きがそういう演技を見て、演劇的要素を入れると良いマジックになるんだな、と安易に取り入れるのは危険です。

僕が見たところ、こうした試みがうまくいっている人のほとんどは、マジックサークル以外にも演劇サークルに入ってましたとか、とにかく化けるのが好きとか、要はマジック抜きでも演劇が好き!という人なんです。だから芝居の基礎も分かってるし、そうでなくても芝居そのものを楽しむことができます。何より、ちょっと違うなと思ったら自分でどんどん磨くこともできます。

そういう人は語りや所作だけで観客を引き込み、楽しませることができる。そこにマジックを掛け合わせるから、良いスパイスになるんです。そうでない人がやっても大抵の場合、ただの恥ずかしいノイズにしかならないのです。

マジシャンがいざ演劇的要素を組み込んでみたらそもそも照れが出ちゃってるとか、本当はその人、芝居なんてしたいわけじゃないんだと思います。ちょっと色気を出してみた程度のことでしょう。それならせいぜい、「二度見」を練習してちょっと演技に取り入れてみるとか、ごくごく一部、自分に無理なくできるところにとどめておくことをおすすめします。(「二度見」だけでも結構難しいですけどね^^;)

表現者として、芝居もある程度はできなきゃいかん!幅を広げる必要があるんだ!とまで思っているなら専門家に見てもらった方が良いでしょう。デビッド・カッパーフィールドは演技にダンスを取り入れましたが、ちゃんとジョアニー・スピナという振付師に付いてもらい、本人が無理なく踊れてしかもカッコよく見えるような振付をしてもらっています。

そこまでする覚悟がないのなら、好きでもないことを無理してやる必要はありません。観客も喜びませんし、やめておいた方が無難です。それよりも、何か他に自分の中で武器になりそうなもの、好きなものがないか探した方が良いと思います。



コメント
この記事へのコメント
先日はどうも。

「恥ずかしいノイズ」 って、分かりやすいですし、うまい表現ですね。

感心しました。
2016/02/23(火) 12:04:23 | URL | ゆうき #-[ 編集]
ありがとうございます(^-^) 恥ずかしいノイズって、わざわざチャレンジしてるからこそ出てるわけで、そのチャレンジ精神は買うんです。でも、実際恥ずかしい結果になってる場合は誰か言ってあげないと!って思うんですよね。
2016/02/23(火) 12:49:26 | URL | 大原正樹 #.roTVhg2[ 編集]
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