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効果的なのにあまり知られていないトリックや、巧妙なサトルティなど、私のお気に入りを紹介します。
2017年02月01日 (水) | Edit |
超久々のエントリ。そしてマジックとは直接関係のない仕事の話。でもどんな分野にも通じることだと思うのでここでシェアしておきます。



業務改善は自分のライフワークと思っているが、ときどき孤独感も。

でも口で言っても人は変わらない。だから無理に巻き込むことなんてない。無駄に喧嘩をすることもない。まずは見せて納得してもらわないと。身の回りでできることをやっていく。

講演会でのちきりんさんの言葉に勇気を得た。

同時に、今進めているプロジェクト、業務改善の名の下に、自分だけのこだわりに時間をかけ過ぎていることにも気付かされた。

自分がやろうとしている「改善」は、相手にとっても価値のあることなのか、ときどき立ち止まって見直さないと。でないと、一時の自己満足のために実は消耗し、成果も得られないことになる。

自分も楽しい。相手も喜ぶ。2つの円が重なるところを探って、広げていきたい。そうすることで、自分の活動を続けていけるから。


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2016年06月01日 (水) | Edit |
友人の日向大祐さんが企画してくれました。僕もお手伝いさせてもらいます。照明の勉強楽しみ(^-^)



劇場型マジックワークショップ

クロースアップ・マジシャンでも、コンテストや小劇場でのショーなど、ある程度まとまった人数相手に演技をする機会があります。そんな環境で、いかに見映えのする演技を作り上げるか…そのノウハウを学び、さらに劇場という環境で実践しながら学ぶことができます。

こんな人にオススメです
・劇場型マジック公演に興味がある方
・マジックを演じる環境を増やしたい方
・コンテストにチャレンジしたい方
・なんとなく面白そうだと思った方

・主な内容
劇場の使い方基本編
 ・照明
 ・ライブカメラ、プロジェクタ、スクリーン
 ・テーブルの仕込み方
 ・客席の組み方
実践ワークショップ
 ・道具を「見せる」には
 ・キューシート、スタッフへの指示の仕方
 ・参加者各自が舞台で短い手順を演じてみる(カメラ・照明などをいろいろ変えて試す)

■日時:6/19(日)13:00~18:00
※終了後、18:30から懇親会あり(希望者のみ)

■場所:APOCシアター(小田急線千歳船橋駅徒歩2分)

■参加費:一般5000円、学生4000円(当日払い)

■ファシリテータ: 日向大祐(Theatrical Magic Project)・大原正樹
テクニカルスタッフ: 山田タカマサ

★ご予約はこちら

■ファシリテータプロフィール
日向大祐
マジックの劇場公演を制作・上演する団体「Theatrical Magic Project」主宰。2011年より、マジック、コント、パントマイム、インプロ(即興演劇)などを融合したスタイルの公演「theatricalマジックライブ」を年数回のペースで上演。2009年にBlackpool Magic Convention優勝、日本人初の欧州チャンピオン。FISM2009日本代表。

大原正樹
ブログ「大原のおすすめ」を運営するマジック研究家。2010年ジャパンカップにて行われたレクチャーを皮切りに「大原のおすすめ」、「大原のこだわり」等のレクチャーノートを不定期に発行。的確な分析と分かりやすい解説には定評があり、手品屋より販売中の「コインマジック事典」は入門者向けのDVDとしてロングセラーとなっている。



2016年03月26日 (土) | Edit |
先日の記事「クロースアップマジックに適した照明とは?」、けっこう反響がありましたが、日向大祐さんと一緒に照明ワークショップやってみようか、という話になりました^^

日向さんのライブ経験から培われたノウハウや、僕がジャパンカップで感じたことをお伝えしつつ、参加者も実際の機材を触りながら効果的な見せ方やダメなパターンを探れたらなあと思っています。



今のところ想定しているメニューはざっとこんな感じ。

・様々な素材を参加者に持ち寄り、実際に何パターンか照明を当ててみる。(金属、ガラス、木製のもの、カード、コイン、もろもろ。)

・照明の調整卓を触ってみる。

・照明さんに希望通りの照明を作ってもらうためのコツ

・コンテスト会場の照明さんはどこまでやってくれるのか?

・マジックをスクリーンに映す場合のコツ(適した照明は?カメラの設定は?プロジェクターの設定は?映像の切り替えは?)

※ちなみにジャパンカップも来年はスクリーンに映すことを想定しているそうで、そのために会場をアキバシアターに移す予定だそうです。

・マジックを劇場空間で演じる際の作りこみとは?



初の試みなので、参加希望者が一定集まったところで、開催を決めたいと思います。まずは、以下の内容で参加したい!という方は僕か日向さんにFacebookのコメント欄などでリアクションをお願いします^^ ご要望などあればあわせてお知らせください!

日時:6月のどこか(未定)
会場:都内(小劇場、ライブハウスを想定)※当初アップ時から訂正しました。
料金:5千円程度
定員:20名程度



2016年03月22日 (火) | Edit |
連休はジャパンカップに参加してきました。エリック・ジョーンズを初めとするハイレベルなマジシャン達の演技とレクチャー、そしてコンテストと2日間たっぷり楽しませていただきました(^-^)

久しぶりにショーアップされたマジックを見て思ったのが、照明の使い方って難しいな~、ということ。

というのも今回、照明が演技の邪魔になってしまっている場面がいくつか見受けられたのです。以下実例です。

・テーブル周りは明るいが、客席は暗いため、マジシャンが観客に近付いてカードを示す際に、そのフェイスを確認しづらい。

・コインを手の上にスプレッドして扱う際、光を反射しすぎてコインの輪郭が見えず、何枚なのか分からない。コインに限らず光る素材のものは、それが何かすらよく分からない。

・照明のせいで演者まわりの陰影のコントラストが強くなりすぎ、演技を見る上でのノイズになる。

・照明のせいで演者側からは観客が見えなくなり、コミュニケーションが取りづらい。

・強い照明を当てることで、いわゆる「第四の壁」ができてしまう。

もちろん照明には、演者にフォーカスさせる、アイテムを綺麗に見せるなど、多くのメリットがあります。

ただしそのメリットをきちんと活かすには照明を正しく使えないといけません。何かしら照明を当てておけばいつもより上手く見える、カッコ良く見えるといったような単純なものではないのです。

また、照明機材は会場によって違いますし、演技内容によっても照明の当て方は変わります。ですから会場任せにしてはいけません。こんな風に見せたい、こんな風に照明を当ててほしい、あるいは当ててほしくない、と演者側から注文を付ける必要があります。

よく分からない場合は、他の演者が照明のリハーサルをしているときに客席からそれを見ておくと良いでしょう。そうして観客からはどのように見えるのか、また他の演者はどういうことを気にしているのかをチェックするのです。

また、自分がリハーサルをする際には、客席から誰かに見てもらいましょう。その際、たとえばコインの枚数は分かるか、とかポイントを伝えておいた方が良いですね。

また、できれば主催者側も、リハーサルの際に演者に照明のパターンをいくつか見せてあげられると良いですよね。で、この照明はこういう演技、こういうアイテムに向いているといったような話ができると、ショー全体のクオリティも上がり、観客の満足度も高まると思います。

今回のジャパンカップでは、全体的に照明が強すぎたように思います。一部地明かりのみ、客電つけての演技をした方もいましたが、個人的にはこちらの方が見やすかったですね。

こういう照明の使い方についてのレクチャーみたいなのも、あっても面白いかもしれません。



2016年03月02日 (水) | Edit |
ジャパンカップの申込案内、今後の改善策も自分なりに考えてみました。何かイベントをやろうとしている人の参考になるかもしれないので書いておきます。

まず、JCMAサイトのトップにジャパンカップ告知を掲載し、申込ボタンを目立つ位置に設置します。

申込ボタンのリンク先には、

・申込から参加証受け取りまでの流れ
・満席だった場合の返金対応について
・振込先

を記載し、さらにそこから直接メールできるよう、申込用メールフォームを設置します。

もちろん申込用メールフォームには、

・住所
・氏名
・参加プログラムの内容
・口座名義
・コメント

等を入力できるよう、あらかじめ入力欄を作っておきます。

また、紙のフライヤーにはこの申込ページにアクセスできるよう、説明を追加します。

とりあえずはこれで、ジャパンカップに行きたい!でも申込方法がよく分からないので断念😢というケースは減るのではないかと思います。



ちなみに2月末時点での現状は以下のような感じ。初めての方はこのハードルを超えなくてはならず、けっこう途方に暮れると思います(^^;)

※各リンク先は更新されている可能性があります。あらかじめご了承ください。

フライヤー

出演者やプログラム、参加費の説明あり。参加費を振り込む必要があることまでは分かるが、事前にチケット等は送られてくるのか、主催者に連絡する必要があるのか、だとしたら何を連絡すれば良いのか、満席だったらどうなるのか、等がはっきりしない。

JCMAサイトトップページ

受賞者紹介があり興味をそそられるが、申込方法の記載なし。

■画面左の「ジャパンカップ」

前回の様子のレポートのみ。

■メニュー下部のフライヤー画像

自宅に送られてきたフライヤーが画像として見られるのみ。

■画面左の「催事のご案内」

普段のイベントは申込不要だが、ジャパンカップは申込が必要らしいことが分かるのみ。

■画面左の「コンテスト関係」

コンテストのルールやコンテストに出場するための書類など。ジャパンカップ観覧のための案内はない。

■画面左の「お問い合わせ」

メールフォームがあり、各種イベントもメニューから選んで参加申込?できるようになっているが、ジャパンカップの項目はない。



「よく分かんないけどとりあえず振り込んで、後は現地に行けばいいだろ」とか、「分からないことは電話かメールで聞けばいいか~」という人には、今のままでも困らないかもしれません。

主催者としても、そういう大らかな人や行動力のある人にこそ来てほしい!というのであれば、今の告知はフィルターとして機能するので、それはそれでアリかもしれません。

ただ、そうではない人も新たに取り込みたいのであれば、興味を持ってから実際に申し込むまでのハードルはなるべく取り除いておいてあげた方が良いでしょう。

そうでなくても、申込方法を整理しておけば、スタッフが問合わせ対応に手間を取られずに済みます。

幸い、JCMAのサイトには既にメールフォームは設置されているので、ここを少しいじれば、冒頭の改善案のような形に直すのは比較的簡単だと思います。



欲を言えば、参加プログラムを選べば参加費の合計が出るとか、リアルタイムで空席確認ができるとか、その場で決済できてしまうとか、いろいろ考えられます。

ネットショップが使うショッピングカートのシステムをサイトに組み込んだり、あるいはチケットの販売については外部委託したり、とやり方はいろいろありそうです。

ただこのあたりは、手間やお金をかけた割には結果はあまり変わらない、という可能性もあります。手段が目的化しては本末転倒ですから、イベントの頻度や規模を考えながら、無理のない範囲で導入していけば良いかと思います。



2016年02月21日 (日) | Edit |
後輩へのアドバイスの続きです。

演技を直す際に最もよくやるのが、無駄なセリフのカットや見直しです。

無駄なセリフにもいろいろあります。

・効果的でないギャグ
・意味不明なセリフ
・回りくどい説明
・見れば分かることの実況中継
・秘密の動作にわざわざ注目を集めてしまうセリフ
・余計な期待をさせてしまうセリフ

その中でも、今回は意味不明なセリフについて書きます。

意味不明なセリフが演技の邪魔になるのは誰でも分かると思います。ですから、わざわざ狙って意味不明なセリフを言うことは、普通はありません。それなのに意味不明になってしまうのは、本人が意味不明であることに気が付いていないからです。

意味不明になる原因はいろいろ考えられますが、今回練習を見た後輩の場合は、次の展開を知っていないと理解できない内容をいきなり話してしまったために、観客には何のことか分からない、というパターンでした。

演者は演じるトリックを繰り返し練習していますから、すべての流れが頭に入っています。しかし、観客にとってはそうではありません。このギャップを忘れると、上記のようなミスを犯してしまうのです。

普段の会話でも、相手が前提なしにいきなり本題を話し出し、「何の話?」と戸惑うことが時々あると思います。会話なら「何のこと?」と聞けば相手も軌道修正できますが、マジックを見る観客はそんな確認はしてくれません。分かりにくい演者のセリフに退屈し、マジックが終わるのをただ待つだけです。

こういう事態を避けるためには、セリフを考える際はそのセリフを言う時点で観客が何をどこまで把握しているのかをちゃんと意識しなくてはいけません。そして実際にセリフを言って観客の反応が芳しくないときには、何かミスを犯しているのではないかと疑った方が良いでしょう。そのためにも、観客の反応はよく見ておくことが大切です。



2016年02月20日 (土) | Edit |
後輩の練習を見ての感想の続きです。芝居がかった台詞で演技をしてみたものの、しっくり来てなかったので普通に演じてもらったら本人も楽しそうだし見やすくなったという話です。よくある話ですが、ここではもう少し掘り下げて書いておきます。

マジックに演劇的要素を入れたい!という試みはよく見かけます。

ストーリーを語りながらだったり、感動的なエピソードと絡めたり、別人格を演じながらだったり、やり方はいろいろです。

それ自体は悪いことではないのですが、ただのマジック好きがそういう演技を見て、演劇的要素を入れると良いマジックになるんだな、と安易に取り入れるのは危険です。

僕が見たところ、こうした試みがうまくいっている人のほとんどは、マジックサークル以外にも演劇サークルに入ってましたとか、とにかく化けるのが好きとか、要はマジック抜きでも演劇が好き!という人なんです。だから芝居の基礎も分かってるし、そうでなくても芝居そのものを楽しむことができます。何より、ちょっと違うなと思ったら自分でどんどん磨くこともできます。

そういう人は語りや所作だけで観客を引き込み、楽しませることができる。そこにマジックを掛け合わせるから、良いスパイスになるんです。そうでない人がやっても大抵の場合、ただの恥ずかしいノイズにしかならないのです。

マジシャンがいざ演劇的要素を組み込んでみたらそもそも照れが出ちゃってるとか、本当はその人、芝居なんてしたいわけじゃないんだと思います。ちょっと色気を出してみた程度のことでしょう。それならせいぜい、「二度見」を練習してちょっと演技に取り入れてみるとか、ごくごく一部、自分に無理なくできるところにとどめておくことをおすすめします。(「二度見」だけでも結構難しいですけどね^^;)

表現者として、芝居もある程度はできなきゃいかん!幅を広げる必要があるんだ!とまで思っているなら専門家に見てもらった方が良いでしょう。デビッド・カッパーフィールドは演技にダンスを取り入れましたが、ちゃんとジョアニー・スピナという振付師に付いてもらい、本人が無理なく踊れてしかもカッコよく見えるような振付をしてもらっています。

そこまでする覚悟がないのなら、好きでもないことを無理してやる必要はありません。観客も喜びませんし、やめておいた方が無難です。それよりも、何か他に自分の中で武器になりそうなもの、好きなものがないか探した方が良いと思います。



2015年11月06日 (金) | Edit |
ブログのジャンルが変わったわけではありません(^^;)

結婚してから指輪をするようになり、コインを扱う際に音が出るな~、とずっと思ってました。

支障がある場合は事前に外してから演技に臨むのですが、知人の前で演じるのに、わざわざ外すのもイマイチだし、いざ外してみると普段着けっぱなしなのでどこに置いたか忘れてしまったり(^^;)

で、今朝コインをいじってたらちょっとしたアイディアを思い付いたのでシェア。

指輪をつけたまま演技スタート。
コインを消してみせる。
実は指輪に仕掛けが・・・と指輪を外す。
指輪の穴からコインを取り出してみせる。
指輪なしでいきましょう、と指輪を置く。
演技が終わったら指輪をつける。

これで万事解決です(^-^)

もっと凝るなら、演技の途中でランニングギャグ的にちょいちょい指輪からコインを取り出してみせたりしても面白いかも。

もっともっと凝る人は、指輪がいつの間にか指に戻ってたり、コインと入れ替わってたり、なんて構成もできるかもしれません。



2015年11月02日 (月) | Edit |
先日、大学のサークルの練習会に呼ばれ久しぶりに行ってきました。そこで話題になったのが、シカゴ・オープナーの第2段をどう表現するか。昔からよく知っているトリックではありますが、まともに取り組んだことがなかったので、自分が演じるとしたらどうするか、ちょっと真面目に考えてみました。練習会では十分なコメントができなかったので、ここにアップしておきます。



まずは、トパーズの分類に沿って表現方法を考えてみます。

Killer(攻撃的な殺し屋):マジシャンの力で、1人目の観客のカードを2人目の観客のカードに変化させる。

Witness(冷静で中立な目撃者):1人目の観客のカードがいつの間にか2人目の観客のカードに変化していることを示す。

Victim(翻弄される被害者):2人目の観客のカードの裏の色を変えようとするが、どうしてもうまくいかない。散々苦しんだ挙げ句、1人目の観客のカードが2人目の観客のカードに変わっていたことが判明し、愕然とする。


こんな感じですかね。まあ、最後の被害者スタンスでの演技は、なかなか大変だと思います。同じ被害に何度も遭うような構成にできれば「どうしてもうまくいかない」、「散々苦しんだ挙句」というあたり表現しやすいんですが、構成をいじらないとすると、ほぼ演技力のみで解決しなくてはなりません。

また、最後に「愕然とする」ためには、例えば2人目の観客のカードがデックから完全に消えてしまったように見せた上で、「まさか・・・」と1人目の観客のカードをめくるといつの間にか2人目の観客のカードに変わっている、というように、何らかの落差を作る必要がありそうで、これも構成をいじらないと厳しいと思います。

というわけで、極端な被害者スタンスはまずは捨てていいんじゃないでしょうか。(構成もいじった上で、散々苦しむ壮大なシカゴ・オープナーも、ちょっと見てみたい気はしますが^^)



では、殺し屋スタンスはどうでしょう。一般的には、シカゴ・オープナーを演じる際にはあまり採用されないかもしれませんが、具体的に考えてみると、こんな感じになると思います。

第1段と同じようにカードの裏の色を変化させようとするがうまくいかない。そこで「やり方を変えましょう」とカードの表面を変化させてみせる。


シンプルですよね。さほど演技をしなくても、現象は伝えられ、反応も得やすいと思います。

ポイントは、「うまくいかない」の演技の前に、「もう一度同じことをする」と明言することです。練習会では意外にここを飛ばしていることが多く、そのためにマジシャンが「うまくいかない」という演技をしても、前提が知らされていない観客には何がうまくいっていないのかが分からない、という状況に陥っているケースが見られました。

もっと演技のハードルを下げるとしたら、いっそ「もう一度同じことをしようとする」くだりをばっさり切り捨ててしまうのもありかもしれません。その場合は、カードを覚えさせたらすぐに、「さっきはカードの裏の色を変えてみましたが、表も変えることができます」と宣言してから変化させることになるでしょう。深みのある表現ではありませんが、観客の反応は確実に得られると思います。

なので、特に演技に自信のない内は、殺し屋スタンスもありなんじゃない?というのが練習会でのコメントでした。



最後に残った目撃者スタンス。うまく演じれば、ある種不条理な感覚を伴った深みのある表現にすることができますが、僕の印象では、いつの間にか変化していたというニュアンスをうまく表現できず、観客の反応が十分に得られない、というケースが多いようです。

その原因の一つが、説明のしすぎです。目の前で起こっていることについていちいち解説(あるいは過剰な芝居による意味づけ)がなされ、見ている方はまるで映画を観るかわりにあらすじを読まされているような感覚になり、退屈してしまうのです。

目撃者スタンスで演じる場合のポイントは、観客にも現象を目撃してもらい、味わってもらうこと。そのためには演者は説明しすぎず、観客自身に「ひょっとして・・・」と思わせなくてはなりません。

一例ですが、こんな風に演じてはどうでしょう。

デックをスプレッドして裏の色が変わっているカードがないことを確認した後、何かに気付いたような顔をする。

「さっき私、1枚だけ裏の色が変わるって言いましたよね?」と言い、1人目の観客のカードに目をやる。(ここで間を取り、観客に次の現象を予想させる。)

「ひょっとして・・・」といった表情で観客と一瞬目を合わせた後、カードの表を自分だけちらりとのぞき、「信じられない」といった風に少し笑い、観客にも表を見せ、2人目の観客のカードに変わっていたことを示す。


肝心な現象についての明言は避け、表情やボディ・ランゲージで観客に予感させるよう仕向けているのが分かると思います。

起こったことについて解説を加えず、ただ共有するのです。そうすることで、単にカードの表面が2人目の観客のカードと同じフェイスに変わったのか、あるいは大げさに言えば一種のタイムトラベルが起きたのか、観客の抱く解釈にも幅が生まれ、それが現象に深みを与えることにもなります。



最後に模範演技としてダローの映像を。ダローは目撃者スタンスで、ジョーク風に演じていますね。間の取り方、観客との視線の交わし方、表情の変化など、よく見ると随所に勉強になるポイントがあります。





(補足)
上記の他に注意するポイントとして、「変化」と「カード当て」の要素の内、「カード当て」の部分についてはあまり強調せず、「変化」の驚きをメインに据えるということが挙げられます。一度に2つのことを示そうとすると、印象がぼやけてしうためです。具体的には、変化現象を示す前に、2人目の観客のカードが何だったかはさくっと聞いてしまい、カードを表向きにしてそのカードに変わっていることを示すようにします。文章で表現するのが難しいのですが、「さっきのカードが別のカードに変わっていて、しかもそれがあなたが自由に選んだカードなのです!」ではなく、「さっきのカードがあなたのカードに変わってしまうのです!」という感じです。

(補足その2)
表現方法以外にも、セットの手間をいかに減らすか、演技終了後にデックに残った観客のカードをどう処理するか(あるいは処理せずとも観客に意識させないか)という問題も残っています。こうした問題について頭をひねるのも、引き出しを増やす上で役に立つと思います。



2014年11月17日 (月) | Edit |
先日、何年かぶりに大学のサークルに呼ばれてレクチャーとワークショップをやってきました。

OBとして行ったのに、「コインのDVDの人」になってたのがちょっと面白かったです。そのイメージもあってか、コインの評判がなかなか良かったですね。

なかなかしっかり準備できずに行ったので反省材料もいっぱいあったのですが、やっぱり反応があると嬉しくて、帰ってからいろいろとああでもない、こうでもないと。

結果、以前レクチャーノートに書いた Mixture という作品が、少しボリュームアップし、ついでに観客の前で準備ができるようになり、さらに演技終了後リセットも完了するようになりました^^

そうすると記録を残したくなり、動画を撮りたいとかいろいろやってると、書きかけだったポーカーデモンストレーションのレクチャーノートが気になったり。で、カードいじってると、前にひっかかってたところを解決するハンドリングを思いついたり。

その思いつくアイディアの元をたどると、この数年間、細々と触れてきたマジック情報の中で、「これは!」と思って興奮したテクニックだったりするんです。それが別のタイミングで結び付いて、長年のパズルが解ける。

これが快感なんですよね。

そんなわけで、水面下でですけど、ちょこちょこと動いています。親になり、環境が変わってマジックほとんどできていなかったので、その反動が来てるのかも。形になれば、発表します。

ちなみにポーカーデモンストレーションのノートが書けたあかつきには、タイトルは「大原のいかさま」にする予定です^^