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効果的なのにあまり知られていないトリックや、巧妙なサトルティなど、私のお気に入りを紹介します。
2009年09月28日 (月) | Edit |
アルド・コロンビーニ氏の奥さん、レイチェル・コロンビーニ氏が実演・解説しています。アルド・コロンビーニ氏が観客役です。

観客自身が配って作った3つの山を使って占いのようなことをして1枚のカードを決めるのですが、これがあらかじめマジシャンが抜き出しておいたカードと見事に一致します。それだけではありません。3つの山を表向きにしていくと同じ数のカードが次々と現れ、フォア・オブ・ア・カインドが揃うのです。

マジシャンは最初にカードを抜き出したら、あとは一切手を触れません。まったくのセルフワーキングで演じられます。

決してマニアを引っ掛けるようなトリックではありませんが、占いという演出を加えることにより現象にふくらみを持たせ、さらに数理的な原理から注意をそらすようにしている点は巧妙で、マジックの構成を考える上で非常に勉強になります。

妻に試してみたところ、なかなか良い反応が得られました。いきなりフォア・オブ・ア・カインドを出現させるのではなく、まず1枚のカードが当たるという小現象を挟むことによって良いテンポが生み出されているのだと思います。

占いの過程で行われるダウンアンダーを使った一種のフォースも面白く、いろいろと気付きの得られる作品です。

出典:DVD Rachel Colombini - Against ALL Odds


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2009年07月09日 (木) | Edit |
またまた加藤英夫氏の Card Magic Library 第3巻からです。加藤英夫氏が、マジックを始めて間もないころに、故高木重朗氏の講習会で習ったものだそうです。

観客の選んだカードを表向きにしてデックの真ん中に入れると、同じ数のカード3枚がつられて表向きになって現れるというトリックです。

ビル・サイモン氏のインスタント・リバースに近い作品ですが、非常に簡単なフォースと大胆な技法を使っています。いや、技法とも言えないようなものかもしれません。なんというか実に素朴なトリックです。

ところがこんな素朴なトリックが、きちんと演じれば一般の観客には受けるのです。妻に試してみたところ良い反応が返ってきましたのでこれは間違いありません(笑)。

精緻に作りこまれたトリックを演じ慣れている方も、ときどきこういう原始的ともいえる作品を試してみると、また新たな発見があるかもしれません。

加藤英夫氏は、「このようなシンプルなトリックが、当時の私にはとても価値のあるものに感じられたものです。」と書かれています。私も同感です。

出典:加藤英夫 - Card Magic Library 第3巻
Cardician' Journal 加藤英夫のカードマジック研究報告から購入できます。



2009年06月23日 (火) | Edit |
非常に効果的なセルフワーキング・トリック。

観客の選んだカードとマジシャンの選んだカードが2つのパケットの同じ位置から現れるのですが、それだけでは終わりません。4枚のAが現れ、さらに残りのカードがきれいに赤と黒に分かれます。

演技の最初に、マジシャンのカードをデックの真ん中に表向きにします。このような意味不明な行為をするのに以前は抵抗があったのですが、ある台詞を言うと無理なく演じられることを知ったので、今では気に入ってよく演じています。その台詞とは、次のようなものです。

「ちょっと気になるカードを1枚表向きにしておきます。でも皆さんは気にせずに、ゆっくりマジックを楽しんでください(笑)」

これはゆうきとも氏がよく使われる手法です。次のような効果があります。

・手続き自体をジョークにしてしまうことで、意味不明な作業をしているマジシャンと観客の間に生まれる心理的な距離を縮める。

・気にするなと言われるとかえって気になる心理を利用して、マジシャンのカードの存在を確実に印象付ける。

普段はテクニックを用いたマジックを演じることが多いのですが、こういうよくできたセルフワーキング・トリックを間に挟むと、驚くほど良い反応を得られます。



出典:DVD Aldo Colombini TRUE MAGIC VOLUME 1
FIELDSMAGICで購入できます。